「自分のことが嫌いで、鏡を見ると憂鬱な気分になる…」
そんな風に思っている人は少なくありません。
これは単に「自分の外見が気に入らない」という理由ではなく、客観的に自分を見ることが苦手で、他人から自分がどう見られているか考えたくないという人によくある特徴です。
誰にでも『自分の中の嫌いな部分』は存在するものですが、あまりにも「自分が嫌い」という気持ちが大きくなってしまうと、気持ちが沈んで鬱症状が出たり、自傷行為をしてしまうこともあるのです。
そこで、こちらの記事では、「自分のことが好きになれない」と悩んでしまう自己嫌悪の原因や、そんな気持ちを乗り越える為の克服方法を詳しくまとめました。
「自分が嫌い」「自分はダメな人間」と感じることは、実は、精神状態が不安定になりかけているサインでもあります。
ぜひこの記事を読んで、憂鬱な気持ちを改善するための参考にしてみて下さいね。
「自分が嫌い」と感じる原因
「自分のことが嫌い、鏡を見ると吐きそうになる」
誰かに言われたわけでもないのに、自分で勝手にそう思い込んでしまい、心がつらくなってしまうことはありませんか?
こういったことを周囲に相談しても、ほとんどの人からは「そんなことないよ」と言われてしまうもの。
しかしいくら励まされても納得がいかずに、1人でイライラしたり悲しくなってしまうこともあるのです。
「自分が嫌い」という気持ちと、「誰にもそれを理解してもらえない」という気持ち。
2つの不満が合わさると、余計に心が追いつめられて、苦しくなることもありますよね。
自分を嫌いになるのは自分を意識しすぎるから
自分の外見や声、行動などを自分自身で注目して意識することを『自覚状態』と言います。
自覚状態は自分を見つめ直すことにも繋がりますし、節目節目で自分に注目して、良い部分を伸ばしたり悪い部分を改めたりすることはとても良いことです。
しかし、自覚する行動があまりに過剰になると、自分のなりたい自分(理想)と本当の自分のギャップを何度も意識することになり、良い部分より悪い部分ばかりを気にしてしまいがち。
特に、自覚状態がいきすぎてしまう性格の人は、あまり自分に注目しすぎないように注意しておくことが大切です。
自覚状態がいきすぎてしまう性格とは?
自覚状態が過剰になって、自分への意識が強くなりがちの性格を、『自己意識特性』といいます。
自己意識特性には、「自分らしさ」を強く意識してしまう私的自己意識と、「人から見られている自分」を強く意識してしまう公的自己意識があり、どちらのタイプも行き過ぎると人間関係でトラブルを抱えたり支障をきたすことがあります。
自己意識特性が強いとトラブルが起きやすい
公的自己意識が強いと、常に周囲からどう見られるかを意識してしまうため、「よく見られたい」「変に見られたくない」と、ことあるごとに思ってしまいがちです。
客観的に自分を見つめ直すことは悪くはありませんが、あまりに気にしすぎると周囲からナルシストだと思われたり、いつも格好付けていると誤解されてしまうことも。
また、逆に私的自己意識が強すぎると、「自分の考えは絶対的なもの」という思い込みから融通の利かない行動をしやすく、周囲から「頑固な人」「空気が読めない人」と思われてしまうこともあります。
自分に意識が向くと、誰でも「きちんとしよう」「がんばろう」という気持ちになるものです。
それが1日の中の数分程度であれば、前向きになるきっかけになりますが、その意識が頭から離れなくなってしまうと疲れてストレスが大きくなってしまうのです。
「自分が嫌い」を克服する方法
誰でも「理想の自分(なりたい自分)」と「本当の自分」にはギャップがあります。
例えば、みんなの憧れの的になっている素敵な人でも、その人なりの「理想の自分像」というのを必ず持っていて、100%自分に満足して生きている人と言うのは少数派といえるでしょう。
ですから、「ギャップがあるのが普通」と考えて、それ以上突き詰めて「もっとこうなりたい」「変わりたい」と思わない方が、精神面は安定して生きられるのです。
時には自分を見つめ直す機会も大切ですが、煮詰まってしまうと抑うつ状態になりやすいことが分かっています。
特に、仕事や恋愛がうまくいっていないなど、普段よりも気持ちが落ち込んでいる時には、意識して「ダメな自分から目を逸らす」というスキルも必要です。
「常に自分を見つめて前向きに!」と真面目に思っている人ほど、自己意識でがんじがらめになって生きにくさを感じてしまうこともあるのです。
時には臨機応変に、自分の中で「ダメだな」と思う部分を許してあげて、「これが本当の自分らしさなんだ」と受け入れてみるとラクになりますよ。
環境を変えて自己嫌悪を乗り越える
「吐き気がするほど自分が嫌い、鏡を見ると気分が悪くなる」本気で悩みながら、こういった自虐的な発言をする人は少なからずいますよね。
誰しも自分の中に「好きになれない部分」を感じたことはあると思いますが、そこで「仕方ない」と思えずに、「自分が嫌い」という気持ちだけを大きくしてしまうと、心はどうしても内向きになっていきます。
「もう誰にも会いたくない」「1人で引きこもっていたい」
嫌いな自分を誰かに見られたり評価されたりするのがつらくなると、1人になることを好むようになります。
誰にも会わずに過ごすと一瞬は気持ちが軽くなったように感じますが、すぐにまた「逃げてしまった自分」への自己嫌悪に苛まれることも。
ですから、自分が嫌いを克服したいなら1人になることは選ばず、思い切って環境を変えて気持ちをリセットした方が長い目で見るとメリットが大きいです。
「生きづらさ」を感じにくい環境を選ぶ
自分が嫌いで人に会うのが苦しくなってしまっても、できるだけ内には籠らず、人との関わりが切れてしまわないことが大切。
ただ、これまでの環境のままだと生きづらさが大きくなってしまう可能性もあるため、できれば環境を変えるために、なるべく自己意識が強くなりすぎない場所を選んでみるのがおすすめです。
自分を意識せずに過ごしやすい環境というと、同年代の人があまりいない場所や、地元から離れて知っている人が誰もいない場所でも良いかも知れません。
自分にとって苦手な環境、嫌な気分になる場所はどんな所か?
というのを考えて、そこを避けられる環境に身をおけば、気持ちが切り替わって生きやすくなることはよくあります。
自分を好きになる方法
自分を好きになりたい、自分の良い部分を見つけたい。そう思うなら、ボランティア活動に参加してみるのも良いでしょう。
普段は自分のことが嫌いと思っている人でも、ボランティアをきっかけに自己肯定感が高まり、自分のことを見直して好きになったという人はたくさんいます。
ボランティア活動は人のため社会のために行なっているように感じますが、本当は、自分の中の「誰かの役に立ちたい」という願望のためにやっているのです。
お給料のために働く仕事とは違い、何も報酬はありませんが、それだけにやり遂げた後の達成感や充実感は大きいです。
「自分のことが嫌い」と思い込んでいる人こそボランティア活動に参加して、自分の良い所、素敵な所に気付いてみるのがおすすめですよ。
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