2024年の東京都知事選で、政党の支持を受けずに戦いながらも約166万票を獲得し、小池百合子氏に次ぐ2位となった石丸伸二さん。
その選挙戦術は「石丸現象」と呼ばれるほど話題になり、無党派層や若年層を中心に強い支持を集めましたね。
そんな石丸さんが、新たな地域政党『再生の道』を立ち上げ、都議選に向けた動きを見せています。
しかし、この躍進の裏で、ある重大な疑惑が浮上しています。
週刊文春が報じたところによると、石丸氏の陣営が選挙運動の一環として行ったライブ配信に公職選挙法違反の疑いがあるというのです。
石丸伸二さんの公職選挙法違反疑惑とは
正直なところ、「あの石丸さんが不正をするなんて」と思う人も多いのではないでしょうか。
潔白でクリーンなイメージが強いですし、ズルをするようなタイプには見えませんよね。
でも、今回の件は法律的に見ると少しグレーな部分があるようなんです。
問題は「キャンセル料」にある?
今回問題視されているのは、石丸氏のYouTubeチャンネル「まるチャンネル」で配信された決起集会の映像。
この映像はプロレベルの高画質で、複数のカメラを駆使した編集がされていました。
しかし、石丸陣営が東京都選挙管理委員会に提出した「選挙運動費用収支報告書」には、「ライブ配信機材キャンセル料」として約97万円が計上されていました。
ここで疑問が生まれます。
「キャンセル料を払ったってことは、元々お金を払って配信を頼んでたってこと?」
「でも実際にプロっぽい人が撮影してたけど、あれはボランティアだった?」
関係者によると、当初は外部業者K社に有償で依頼する予定だったものの、「これは買収に当たるのでは?」という懸念が出たため、正式な発注はやめたそうです。
しかし、発注をやめたことで結果的にキャンセル料として全額を支払った、という経緯があったのだとか。
つまり撮影の発注自体は「買収になるかも」ということでやめておいたけれど、その分のお金はキャンセル料として全額払ったと。
すごく不思議な行動ですね…。
石丸陣営が公職選挙法で問題になっている理由
選挙運動にはお金をかけてはいけない部分が多く、公職選挙法では「選挙運動は原則無報酬」と決められています。
つまり、選挙活動を支援するボランティアに対して報酬を払ってしまうと「買収」とみなされる可能性があるのです。
確かに「お金を払ってくれる雇い主」が選挙に出ていたら、自然にその方に投票してしまいますよね。
これを禁じないと、「仕事を与える代わりに自分に投票してね」という不正が横行するかもしれません。
今回のケースで問題になりそうなのは次の2点。
- 本当にキャンセル料だったのか?
→ 実際にはライブ配信が行われているのに、「キャンセル料」としてお金を支払ったのは不自然。 - 名目を変えたお金の支払いは違法にならないのか?
→ 「キャンセル料」として支払っても、実態が業者への報酬なら、公職選挙法違反の「買収」と見なされる可能性。
まるでプロが撮影したかのような本格的な映像が仕上がっているなら、「一体誰が撮影したの?」と突っ込まれるのは当然かもしれません。
最初に業者に発注していたにもかかわらず、その後キャンセルし、「キャンセル料」として契約書通りの全額が支払われたのなら、多くの人が「これは怪しいのでは?」と感じるのも無理はないでしょう。
石丸さん側の言い分は?
石丸氏の陣営は「選対メンバーが公選法の認識不足で発注し、違法の可能性があるためキャンセルした」と説明しています。
つまり、間違いに気づいて発注を取り消したけど、直前のキャンセルだったからキャンセル料が発生してしまった、という主張ですね。
さらに、配信業者K社については「ボランティアとして配信を担当した」とし、「選挙運動費用収支報告書に意図的な隠蔽はない」と強調しています。
「いやいや、でも実際に配信されてたじゃん」と思う方もいるかもしれません。
その点に関しては、「当日は機材を持ち寄ったボランティアが対応した」という説明がなされています。
ボランティアの中に、配信業者K社に所属する人は1人も入っていないのでしょうか?
これって黒?白?それともグレー?
今回の問題は、「違法」と断言できるものではありません。
ただ、公職選挙法は非常に厳しく、「名目を変えて支払いをした場合もアウト」となることが多いです。
例えば、過去には政治家が「講演会のキャンセル料」としてお金を払ったものが、「実際には講演会が行われたのでは?」と指摘され、問題になったケースもありました。
つまり、実態としてお金が支払われた以上、「キャンセル料」という名目だけで済ませるのは難しい可能性があるのです。
石丸氏が意図的に違法行為をしたのか、それとも単なる手続き上のミスだったのか。この違いは大きいですよね。
今後の調査で、この支出が本当に公選法違反に当たるのかが明らかになるでしょう。
石丸氏は「意図的な隠蔽はない」と主張しており、どのように説明していくのかが注目されます。
今回の記事は、こちらでお読みいただけます。(有料記事)
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紙面にも掲載されるので、気になる方は手に取ってみてくださいね。
選挙にお金をかけすぎるのはNGというルールがある以上、政治家はこうした問題にも細心の注意を払わなければならないのかもしれません。
皆さんはどう思いますか? 石丸氏には、引き続き注目していきたいと思います!