小林製薬が販売していた紅麹成分を含む健康食品に問題があることがわかり、関連商品も自主回収の対象になっています。
こちらの記事では、今回問題になっている「紅麹」についてまとめました。
「紅麹(べにこうじ)」とは?
小林製薬の公式サイトによると、コメなどの穀物に紅麹菌を繁殖させて作っているのが「紅麹」ということです。
中国や台湾では酒や紅乳腐の製造に利用されていて、漢方の素材として薬膳の材料にもなっているとのことです。
中華料理の調味料には紅麹の酒粕からできた「紅糟」というものがあります。
こうしてまとめると、紅麹は私たちの生活の中ですでに多く使用されており、小林製薬だけが独自に製造していたものではないことが分かりますね。
DHCにも紅麹のサプリがあり、健康に良い材料として認知されているのです。
紅麹(べにこうじ)の危険性
今回、小林製薬は自社で販売していた「紅麹コレステヘルプ」を健康被害の恐れがあるとして自主回収をきめました。
小林製薬によると食品メーカーにも自社の「紅麹」を供給しており、生産した紅麹の8割は他社に販売しました。
さらに、小林製薬とは別の問屋を通じてもその他のたくさんのメーカーに供給されていたので、把握できないくらいの数の商品に問題の紅麹は使われていたようです。
ただ、今回「紅麹コレステヘルプ」を飲んだ客から被害が出たのですが、紅麹じたいからは危険性のある成分は検出されていないのです。
出荷して、客の手に渡り、保管しながら使用を続ける中で何かが変質して想定外の成分が出てしまった可能性があると、NHKニュースで言っていました。
ですので、NHKニュースに登場した専門家も「紅麹そのものが悪者というわけではない」と発言しているのです。
紅麹に含まれる「ロバスタチン」という成分には、コレステロールを低下させる作用があるとされています。
そのため、紅麹はさまざまな健康食品に利用されています。
しかし、紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒を作るものも含まれていて、腎臓の病気を引き起こすおそれがあると以前から指摘されていたそうです。
実際にヨーロッパでは紅麹の健康食品ですでに健康被害が報告されています。
小林製薬によると「シトリニン」は検出されなかったそうですが、腎臓を悪くした方がいたことが事実なので、紅麹の何らかの作用が原因になっているのでしょうね。
「紅麹コレステヘルプ」の健康被害、死亡者は1名
「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人のうち、現在までに入院が確認されたのが26人です。その他、50人からも「入院した」という連絡がきているそうです。(3月26日時点)
また、2021年から3年間継続して購入・摂取していた方が亡くなっていたことも分かりました。
現在のところ、「紅麹コレステヘルプ」の健康被害は、死亡者1名、入院(未確認含む)が76名です。
腎臓の病気が確認され、中には透析を受けるまでに危険な状況だった人もいるそうです。
「シトリニン」が検出されていないということは、何が原因なのか、はっきり分からないのも怖いですね。
小林製薬「紅麹」自主回収商品一覧
小林製薬の「紅麹」を使った商品で、自主回収の対象になっているものを下記にまとめました。
- 小林製薬「紅麹コレステヘルプ」
- 小林製薬「ナイシヘルプ+コレステロール」
- 小林製薬「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」
- 富山薬品「レッダームDX」「ルーレンゴールド」
- 伝食「祖の食庵納豆キナーゼ」
- 森川健康堂「KIDSプロポリス」
- 山本漢方製薬「内脂ブロッカー」
- 芳香園製薬「ノンコレッセン プレミアム」「エラスチンプラス&ナットウキナーゼ」
- ノエビア「ノエビア DHA &EPA」
- 金谷ホテルベーカリー「いちごブレッド」「いちごロール」「春のあんぱん」
- キミセ醤油「五穀紅麹みそ」「五穀炊き込み紅麹ごはん」
- フジヨシ醤油「カトレアさんの元気みそ」「みそカボスドレッシング」
- 山高味噌「ヤマタカ信州甘口紅麹みそ」
- 甘強酒造「紅麹梅酒」
- 宝酒造「松竹梅白壁蔵『澪』PREMIUM ROSE」
- ZERO PLUS「悪玉コレステロールを下げるのに役立つ濃厚チーズせんべい」
- 豆福「豆だくさん」「えびしおアーモンド」
- 紀文食品「国産いか使用いか塩辛」
- 大塚食品「あわ 紅豆腐」
- 竹屋「タケヤみそ『塩ひかえめ紅麹仕立て』」
自主回収商品の最新情報は、小林製薬の公式サイトを確認してください。