複雑な人間関係の中では、さまざまな恨みつらみが積み重なって「復讐したい」と思ってしまうこともありますよね。
自分に対してひどい言動をする人、理不尽な嫌がらせをしてくる人、そういう人に遭遇すると誰だって腹が立ちますし、相手のことを嫌いになるものです。
その時は「嫌いだ」「苦手だ」と感じて距離をとっていたものの、少し時間をあけてからフツフツと怒りが湧き起こり、「復讐してやりたい!」と、復讐心に火がついてしまう人も少なくありません。
ただ、復讐といっても、嫌がらせや暴力は犯罪になってしまいますし、最悪の場合には警察に捕まったり、相手から民事訴訟を起こされ慰謝料や賠償金を請求されることも。
かといって、気付かれないほどの軽い復讐なら、やっても意味がないですよね。
つまり、復讐というのは簡単なものではなく、自分にとってリスクが大きいものなのです。
ただ、そうはいっても許せない相手がいて、「なんとかして復讐してやりたい」という気持ちが消えないこともあるでしょう。
そんな時のために、復讐心が収まらない時の対処方法をまとめました。
「復讐したい!」「絶対に許せない!」そう思ったら…
学校や職場でひどい扱いを受けたり、家庭の中で虐待や育児放棄をされてつらい思いをすると、しばらくたってから怒りが湧き起こって「絶対に許せない!」「復讐してやりたい」と思うものです。
私自身も、学生時代に同級生から見た目でからかわれたことや、母親からしつけと称して叩かれたことを思い出して、「今から復讐できたら…」と空想してしまうことがあります…。
でも、今さら何かしてやろうと思っても相手は絶対に忘れていますし、「まだそんなこと根に持っていたの?」なんて言われたら、余計に傷付きますよね。
いじめの復讐を成功させる方法は?
学校でいじめを受けていた子供が大きくなって、大人になってからいじめ加害者に仕返しをするという漫画や小説もありますが、現実的ではありません。
ネット上では「こうやって仕返しをした」という復讐劇をよく見かけます。中には、いじめ加害者を殺害してしまったなんていう物騒な話も。
しかし、それが事実かどうかは確かめようが無いですよね。
もしかすると、ネット上に復讐劇を書き込むことで気分を晴らしているのかも知れませんし、本人にしか分からない部分が大きいと思います。
いじめ加害者に復讐したいのは当然ですし、できれば同じくらい嫌な思いをさせてやりたいものです。
でも、もしもその復讐が成功して、その瞬間は気分が良くなっても、その後に何が残るでしょうか?
上記でも触れましたが、復讐として何かしらの方法で誰かに危害を加えたり名誉を傷つけるような行為をした場合、今度はこちら側が加害者となり、さまざまな場面で責任を問われることになります。
そうなると、いくら自分が「相手が悪かったから復讐した」と言っても、誰も耳を貸してくれないかも知れません。
ましてや相手がいじめ加害者であれば、友人や家族が加担してくる可能性もあり、一歩間違えれば自分自身が窮地に追い込まれる可能性も少なくないでしょう。
そう考えると、復讐はあまりにもリスクの方が大きいということが分かっていただけると思います。
1人でも出来る復讐の方法
学校でいじめられたり、職場でパワハラを受けたりすると本当につらいですし、中には精神的に不安定になって自ら命を絶ってしまう人さえいます。
ですから、それだけ苦しい思いをしたのに、1人でガマンをしている必要は無いのです。
ただ、何度も繰り返しますが、個人的な復讐はリスクが高すぎます。
ですから復讐したいほど嫌いになった相手、憎しみが止まらない相手に対しては、自分一人で立ち向かうのではなく味方を捜して正式な形で責任をとらせるようにしてみましょう。
復讐したい相手に責任を取らせる時、味方になってくれるのは弁護士です。
具体的な方法としては民事裁判を起こして、慰謝料を請求することになります。
実際にいじめやパワハラで加害者を訴え、裁判所に認められて慰謝料が支払われる判例がたくさんありますから、復讐の代わりに裁判を起こすことは決して珍しいことではありません。
復讐したいと思うほど心の傷が深い時は、泣き寝入りせずに民事訴訟を起こすのも一つの方法です。
その時に証拠になる画像や音声のほか、ストレスからうつ病などを発症してる時には診断書をもらっておけば有利に裁判を進めることができます。
復讐心を自分で乗り越えるには?
裁判までは起こしたくないけれど、それでも、復讐したいという気持ちがなかなか収まらないという時は、自分自身で復讐心を乗り越えて気持ちを切り替えてみてください。
悲しい出来事を忘れ去ることはなかなか出来ませんし、中にはトラウマとなって、何度も嫌なことが頭の中で蘇ってしまうこともありますよね。
そんな時には1人で悩まずにカウンセリングを受けて、悲しい記憶を外に出してしまうことも効果があります。
嫌な思い出を他人に話すのは気が進まない人も多いですが、言葉にすることで、「自分が思っていたほどひどい出来事ではなかったな」と感じることができるものです。
また、カウンセラーに怒りの感情を吐き出すことでハッと我に返って、これまでは頭から離れなかった復讐心が「どうでもいいこと」に変化する人も多いのです。
復讐したい気持ちをリセットして前向きになろう
気持ちが不安定だったり、緊張していたり焦っていたりすると、どうしても過去の嫌な記憶が蘇ることがあります。
復讐したいという気持ちを抑えるためには、まずは精神を安定させて、憂鬱な気分を取り除いてみましょう。
例えば映画や演劇を観に行ったり、大好きなアーティストの音楽を聴いたり、自然が好きな人は絶景ツアーに出掛けるのも良いですね。
自分にとって良い刺激・心地よい刺激を脳に与えれば、そちらの方に気持ちが傾いて、嫌なことは隅に追いやられるものです。
復讐心が大きくなってきたなと思ったら、意識して楽しいことをやってみる。あるいは、ご褒美になるものを自分に与えてみる。
そうした積み重ねがトラウマを軽くして復讐したい気持ちを鎮めてくれます。
「復讐しても何も良いことが無い」ということを心に置いて、まずは復讐を諦め、別の方法で責任を取ってもらうか、自分が強くなるか、どちらかラクな方を選ぶようにして下さいね。
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