たとえ仲良しの相手でも、人と会って話すと疲れてしまう…
人に会うことが苦手で逃げ出したくなる時がある…
誰かと会う約束をしたあとや、約束の日が迫ってきた時に、そんな風に感じたことはありませんか?
どんなに社交的な人でも、心の中では人間関係のストレスを大なり小なり抱えているものですよね。
特に、もともと感受性の強い人や集団生活に困り感がある人は、他人と接することのストレスが普通より大きく感じるため、社会生活の中で疲労感が積み重なってしまうのです。
「自分は人間関係が苦手だ」
そういう自覚があっても、「私は人と会うと疲れてしまう」という理由で約束を破ったり家に引きこもってしまうと周囲に迷惑がかかってしまいますし、自分自身の社会的な信用をうしなってしまうことにもなりかねません。
人と会うことで心が疲れてしまう人や、人間関係に不安感が強い人が社会生活を円滑に送るためにはどうすれば良いのか。
今回は、自分で自分を守る「防御法」をいくつかご紹介します。
人と接すると不安になる
誰かと向き合って話をすると、途端に不安感が襲ってきて落ち着かなくなってしまう。そんな時にすぐに気持ちを落ち着かせるためには、自分自身に「安心感」を与えることが大切です。
持ち物で工夫してみる
人と向き合った時の自分を安心させるためには、お腹の辺りで両手を組んだり、小さめのバッグやポーチ、ファイルなどを胸の位置で抱えてみましょう。
人は、他人に見られている側が無防備だと不安感も強くなりますから、持ち物でガードしたり、手を使って防御力を強化することで自分に安心感を与えることが出来るのです。
「人と接することに不安感がある」と感じている人は、あらかじめ抱えやすいバッグを選ぶようにしたり、仕事中なら、ファイルなどをさりげなく持ち歩いておくのもおすすめです。
手帳を上手に利用する
他人と向き合った時にストレスを強く感じる人の中には、「視線をどこに向ければ良いのか分からない」と思っている人も多いです。
相手を見つめると不安感があるけれど、まったく関係のないところに視線をやるのも不自然だし、かといってスマホなんて見ていたら失礼になってしまう。
そんな場面では手帳を出して、何かメモしたりスケジュールをチェックすることで視線をそらしてみましょう。
同じメモでもスマホに打ち込んでいるよりは手書きの手帳の方が好感が持たれますし、仕事でもプライベートでも、どんな場面でも手帳を開くことに違和感を持つ人は少ないでしょう。
お気に入りの手帳を見るだけで心が休まるという効果もありますし、何かをメモすることは、緊張を和らげる効果もあります。
安心できるグッズを用意する
人間関係のストレスが普通より強く、それでも仕事や学業で外に出て行かなくてはいけない場合は、自分の安心できるグッズを用意して持ち歩くことをおすすめします。
たとえば、お気に入りの香りをつけたハンカチや、大好きなキャラクターのぬいぐるみ、大切な家族や恋人の写真でも良いです。
とにかく何でも良いので「これがあると気持ちが落ち着く」というものを探してバッグに入れておきましょう。
誰かに見せるものではないので、自分の本当の気持ちに向き合って「持っていて安心なもの」「お守りになるもの」を探してみてくださいね。
無理をするのをやめてみる
本当は人付き合いが苦手だけど、周囲に気を使って嫌々合わせている。そういう人もたくさんいますよね。
苦手なことでも、周りの人に迷惑がかからないように我慢をする。そういう姿勢はとても良いことですが、あまり無理をすると結局は心の方が追いつかずに苦しくなってしまいます。
自分はどうしても人と接するのが苦手…人と会って話をするだけで疲れてしまう…
そういう自覚がある場合は、とりあえず周囲にそのことを打ち明けてみるのも良い方法です。
人付き合いが苦手で1人の方が気がラクだと感じている人はたくさんいますし、意識して人との関わりを断っている人も少なくありません。
社交的な人から見れば、なんだか寂しい生活をしているように見えても、本人はそれが一番ラクで楽しいから選んでいるのです。
無理に我慢して人付き合いを続けるよりは、「できないことはできない」と、はっきり伝えた方が誤解を招かず人間関係が円滑にいく場合もあります。
「私はどうしても人と接するのが苦手です」「でも、皆さんのことを嫌ったり見下しているわけではありません」
そういう意思表示をしっかりしながら、「最低限の付き合いは続けていくけれど、決して無理はしない」という生き方を選ぶことも悪いことではないのです。
人間関係を完全に断ち切ることはできないから
人は1人きりで生きていくことはできないので、どういう形であれ、他人と関わって生活しなければいけません。
断ち切ることができない人間関係の中で感じるストレスを、いったいどうやって軽減するか。さまざまな場面を想定しながら、自分で考えることがとても大切なことなのです。