シニアの1人暮らしと言えば「孤独」とか「助けてくれる人がいない」とか、マイナス面ばかり取り上げられることが多いですが、実は楽しいポイントもたくさんあります。
実際、内閣府が行なった調査では8割近くの1人暮らしのシニアが「今のままで良い」と、1人暮らしに満足していると答えているのです。
こちらの記事では、シニアが1人暮らしをするメリットとデメリットを詳しくまとめました。
今後1人暮らしをしてみようかと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
シニアの1人暮らしのメリット
まずは、シニアが1人暮らしをするメリットから紹介します。
自由に自分の為に時間が使える
家族と一緒に暮らしていると、色々と家族の為に働かなくてはいけませんよね。
特に女性は、食事作りや掃除洗濯、買い物などを引き受けざるをえない状況が少なくないので、「年をとってまで家族の為に働くのはもうイヤだ」と感じることもあるのです。
子供と一緒に暮らしていたら安心かと言うとそうでもなく、家事を任されたり孫の世話をさせられたり、気の休まる暇がない場合も…。
「そんな風に縛られて暮らすなら、少しくらい寂しくても自由に生きたい」と感じるシニアは少なくありません。
お金をムダに使わずに済む
子供と一緒に暮らしていると、何かと金銭的な面でアテにされることも増えますよね。
いくら年金をもらっていても決してお金が余っているわけでは無いのに、まるで「どうせ使わないならよこせ」と言わんばかりに、事あるごとにお金の無心をされることもあります。
私の知人のおばあさんは2世帯住宅で息子夫婦と暮らしていますが、息子がギャンブル好きで、嫁に隠れては「お金を貸して」と頻繁に言ってくるので、とても困っていました。
自分の息子だけに無下にはできませんが、嫁に内緒で借金ばかりしにくる息子に対しては情けない気持ちになるようです。
一旦同居をすると解消することは難しいので、家族がお金にルーズな時は2世帯住宅は避けた方が良いかも知れませんね。
好きなテレビ番組が見られる
内閣府の調査によると、シニアの日々の楽しみとして78%が「テレビやラジオ」をあげています。
最近の若い世代はあまりテレビを見ないようですが、シニアは毎日見る番組を決めて楽しむ習慣があるのです。
私はよくNHKを見ているのですが、ドラマやドキュメンタリーやニュースを眺めているだけでも、なんだか楽しいものですよね。
1人暮らしだからこそ好きな時間に好きな番組が見れますが、これが家族と一緒だとそうはいきません。
妻や夫にチャンネルを変えられてしまったり、孫が見たいアニメの番組にまわされてしまったり。
静かにドラマを見たくても、1日のスケジュールを家族に合わせなくてはいけないので、落ち着いて見れないこともあります。
そうした小さいストレスは心に蓄積されるので、「イヤな思いをするくらいならテレビはあきらめよう…」という感じで、人生の楽しみのひとつを手放すことにも繋がります。
恋愛をしても文句を言われずに済む
最近はシニアでも良いパートナーを探して恋愛を楽しむ人が増えていますが、もしも家族と同居していたら、何かと文句をつけられる可能性があります。
子供や孫にとっては、シニアになって恋愛をしている姿が異質に感じることもあって、恋愛を否定されたという人も少なくないのです。
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年齢を理由に恋愛を反対されるのはイヤですし、たとえ家族でもプライベートなことには口を出して欲しくないですよね。
そう考えると、1人暮らしの方が恋愛をしやすいというメリットがあるのです。
シニアの1人暮らしのデメリット
メリットを紹介しましたので、次はデメリットについてまとめました。
何かあった時に誰にも頼れない
病気やケガ、日常のトラブルなど、何か心配事が起きたとき、1人暮らしだと頼れる相手がいなくて不安になることがあります。
家族が近くに住んでいれば良いですが、そうでないと、自分一人ではどうにもならないような時に焦ってしまうことも。
年齢的にも病気やケガのリスクがあるので、1人暮らしをするなら「何かあった時の対応策」はあらかじめ考えておくようにした方が良いですね。
特に病院は、信頼出来るかかりつけ医を元気なうちに探しておくと安心です。
また、その病院にどうやって通うか。現在は自家用車を運転しているから、運転出来なくなった時に近くのバス停から行けるか、シニア割引のあるタクシーが利用出来るか、病院によっては送迎がある場合もあります。
さまざまなケースを想定しておけば、頼る人がいないというデメリットを乗り越えることが出来ます。
孤独死の危険性がある
シニアの1人暮らしで一番心配されるのが孤独死です。
心不全や脳梗塞など、突発的に起きる命の危険だと1人では対応出来ず、倒れ込んでそのまま亡くなってしまうお年寄りもいます。
孤独死を防ぐ為には普段から健康管理をしておくことも大切ですが、ある程度の年齢になれば一般の住宅ではなく「高齢者専用賃貸住宅」(高専賃)に住むことも検討してみてください。
「高齢者専用賃貸住宅」(高専賃)であれば、宅配便や来訪者の対応をお願い出来たり、何かあった時のコールボタンで体調不良を伝えることが出来ます。
気楽な1人暮らしの中でも、万が一の想定は必要です。
年齢に応じて、住む場所も慎重に選ぶようにしてください。
シニアの1人暮らしはデメリットよりメリットが大きい
シニアの1人暮らしでのデメリットは、ほとんど事前の対応で回避出来るものが多いです。
逆に、家族で住むことのデメリット(特にお金関係)については、いくらこちらが気を付けていてもどうしようもなく被害を被ることの方が多くなります。
そう考えると、デメリットよりはメリットの方が大きいように感じます。
一人で住むか家族や友人と住むかは、人それぞれに理想のライフスタイルがありますが、もしも1人暮らしに憧れているなら1度くらいは試してみても良いのではないでしょうか。
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