大手仮想通貨取引所の「コインチェック」から580億円分のネムが不正流出してしまいました。
流出したネムはすべて顧客の資産で、補償があるかどうかは現時点で分かっていません。
そもそも「コインチェック」は金融庁が認めた取引所に登録していないため、万が一、自分の資産が無くなった時、取り返せるかどうか未知数です。
今回のコインチェック騒動と、これから仮想通貨を売買する時に気を付けるべきことをまとめました。
「コインチェック」がネムを盗まれた本当の理由
コインチェックは10種類以上の仮想通貨を取り扱っていて、国内の仮想通貨取引所の中でも「色々な仮想通貨を売買できる」という魅力がありました。
手数料は少々高いものの、国内大手という安心感や、CMで知名度が高いということで初心者に選ばれやすいという背景があったと思います。
私は去年にコインチェックに口座を作ったのですが、理由はリップルという仮想通貨を買いたかったからです。
今は「GMOコイン」などでも買うことができるリップルですが、その当時は扱っている取引所が少なく、扱っている中でも信頼性が高そうなのが「コインチェック」だったのです。
このように、マイナーな通貨でも購入できる大手取引所というイメージが高い「コインチェック」。
金融庁の認める仮想通貨取引所に登録しなかった理由も、「マイナーコインを扱いたいから」だったそうです。
「コインチェック」の公式サイトには4年前の「マウント・ゴックス」からビットコインが大量に流出した事件を引き合いに出し、自社のセキュリティ体制をアピールしていました。
当時、Mt.GOX(マウントゴックス)のコールドウォレットの管理は完全なオフライン状態で行われていなかったため、安全性が確保されていませんでした。
coincheckでは、お客様からの預り金の内、流動しない分に関しては安全に保管するために、秘密鍵をインターネットから完全に物理的に隔離された状態で保管しています。
しかし、なんとその「マウント・ゴックス」以上の被害額を出してしまったのです。
- 『マウント・ゴックス』 2014年3月7日から10日間で465億円分
- 『コインチェック』 2018年1月26日午前3時から約8時間で580億円分
なぜネムは不正流出した?
今回ほどでは無いにしても、これまでも様々な仮想通貨取引所で、ちょくちょく不正出金の被害が出ています。
顧客のアカウント乗っ取りやハッキングなどの被害もあります。
そのくらい仮想通貨取引というのはハッカーに狙われやすいリスクがあって、だからこそ取引をする人達は、信頼性を確かめながら取引所を選んでいたと思うのです。
きっと「コインチェック」にネムを預けていた人達も、「コインチェックなら安心だろう」と信用していたに違いないですよね。
自社のセキュリティ対策をアピールして大量のお金を集めていた「コインチェック」は、なぜハッキングされ不正流出の被害に遭ったのか。
詳細は公表されていませんが、簡単にまとめると以下のようになります。
- 26日午前3時ごろから顧客のネムが外部に流出しはじめる
- 26日午前11時半ごろにコインチェックがやっと気付く
- すぐさまネムの取引を停止して入出金を停止するが、時すでに遅し
被害に遭った理由については…
- 仮想通貨はオフライン状態でデータを保管するのが常識だが、やっていなかった。(公式サイトではオフライン状態での保管をアピールしていたのに…)
- コインチェックがオフライン保管ができなかった理由は「人材不足で技術が難しかった」
- 実際に、社長の和田氏はFacebookで技術者を度々募集していた
ということで、私なりに結論をまとめると、
仮想通貨取引所大手で莫大な量のコインデータを保有しながら、ネムについてはオフライン管理していなかったから、当然のごとくハッカーに狙われた。
という感じではないでしょうか。
これからも仮想通貨を取引するなら
今回の騒動でも分かる通り、仮想通貨はデータで取引されるため、常に狙われるリスクがあると考えた方が良いです。
仮想の通貨(お金)といっても、私達にとっては大切な資産。
資産を守るためにやるべきことは、信頼性の高い方法で仮想通貨を取引するということです。
コインチェックがネムを盗まれてしまったのは、管理体制が甘くハッカーに狙われたからです。
なので、取引所を選ぶ時は金融庁に認められている仮想通貨取引所を使った方がリスクを減らすことができます。
金融庁の仮想通貨交換業者に登録している取引所は、こちらのリンクから確認できますよ。
投資は自己責任というけれど…
実は私もコインチェックでリップルやネムを買っていて、そこそこ稼がせてもらっていたのです。
しかし、虫の知らせというか何というか、嫌な予感がしたんですよね…
それで、1月上旬に全て円にかえて、16日に全額を出金していました。
もしもまだコインチェックにお金が入っていたら、今頃気が気じゃない状態だったと思います。
投資は自己責任といいますが、今回のように自分ではどうしようもない理由で資産が奪われることはあってはいけないことです。
私達にできる防衛策としては、お金を預ける業者の信頼性をとことん調べることくらい…
仮想通貨関連では詐欺事案も多いですし、税率も高いことで、私はもう手を出すことはありませんが、これからも仮想通貨を続けようと思っている人は、くれぐれも気をつけて下さいね。