銀行の預金金利って、めちゃくちゃ少ないですよね。
今現在の大手銀行の普通預金金利は0.001%ですから、単純計算すると100万円を1年間預けても利子は10円しかつきません。
100万円で10円の利子もらっても、まったく有り難みはないわけですが、それくらい日本の銀行の金利は低くなっているのです。
なので、少しでも貯金でお金を増やしたい時は、普通預金より金利の良い「定期預金」を選んだ方がお得です。
特に目的別に貯めているお金で一定期間引き出す予定がないなら、定期預金にして普通預金よりも利子をたくさんもらったほうがメリットがあるといえるでしょう。
ただ、定期預金を契約する時には注意点があって、気を付けないと損をしてしまう場合もありますよね。
最近私が気になったのは『楽天エクステ預金』という定期預金。
他の銀行の定期預金に比べるとめちゃくちゃお得なメリットがあるのですが、気を付けて契約しないとすごく損してしまう可能性もあるという、諸刃の剣のような定期預金なのです。
1年のつもりが15年引き出せなくなる?!
定期預金を契約する時には、最初に「お金を何年間預けるか」を決めますよね。
それぞれの商品によって、期間延長ができたり途中解約が可能だったりと、契約期間の取り決めは違いがあります。
『楽天エクステ預金』の預け入れ期間は最短で1年となっているので、最初に「1年間だけ預けておこう」と決めることはできます。
ただ、利用者が1年のつもりで預けても、楽天銀行の判断で、最長15年間まで預け入れ期間が延長される可能性があるのです。
『楽天エクステ預金』の預け入れ期間延長について、楽天銀行の説明では、
当行の判断により1年毎に延長する可能性があり、最終満期日が10年後となる商品については預入期間が最長10年まで、最終満期日が15年後となる商品については預入期間が最長15年まで延長される可能性があります。この預金の中途解約はできません。
と書かれています。
「当行の判断」というのが、具体的に何なのか明記されていないのが不安です。
その時になっていきなり、何の説明もなく「延長」と言われる可能性もありますし、それでも文句は言えないということですよね。
途中解約で元本割れ
この『楽天エクステ預金』には預け入れ期間の延長とともに、もうひとつ気を付けるべき注意点があります。
それは、もしもこの定期預金を途中で解約した場合、高確率で預けたお金が元本割れすることがあるということです。
つまり、1年のつもりで預けたお金が最長15年帰ってこない可能性があるし、それを途中で解約して手元に戻そうとすると、元本割れするということです。
もともと「途中解約」ができない前提になっているので、それを無理にやろうとするなら、手数料などを預かったお金から引きますよ、と。
楽天銀行の説明では
「当行がやむを得ないと判断し中途解約に応じる場合は、解約費用等が発生するため、結果的に大きく元本割れする可能性が高くなります。」
と書いています。
「大きく元本割れ」っていう言葉…怖いですよね。「大きく」、ですからね。
楽天エクステ預金の金利は?
リスクがある分、預金金利が高く設定されていると言う『楽天エクステ預金』ですが、実際にお金を預けたらどれくらい利子がもらえるのでしょうか。
『楽天エクステ預金』の金利は、最長10年のプランで年 0.102 % (税引後 年0.081 %)、15年のプランで年 0.351 % (税引後 年0.279 %)です。
この金利は、楽天銀行の判断で預け入れ期間が延長された場合でも固定で継続されるので、普通預金で預けることを考えればすごく高金利だと思います。
さきほども触れましたが、大手銀行の普通預金金利が0.001%ということですから、『楽天エクステ預金』の15年プランに預けると、なんと300倍の利息が受け取れることになるんです。
最初から短期間で預けるつもりだと解約できないことがすごく不安になりますが、余剰資金を長期間保管するつもりで預ける人にとっては、メリットの大きい定期預金ですよね。
たとえば100万円を15年預けた時、受け取れる利息は合計41,940円(税引き後)です。
ということは、1000万円預けた時は約42万円…
やっぱり余剰資金がある人にはメリットの大きい定期預金だと感じますね。
預ける金額が少ないとあまり恩恵を感じないかも知れませんが、それでも、この「低金利時代」の中では賢い貯蓄方法の1つだと言えるのではないでしょうか。
リスクがあるからメリットがある
以前から定期預金は、「一定期間銀行にお金を預けて利息を増やす」と言うイメージでした。
でも、最近は金利が低すぎて、ちょっとやそっとの金額を預けても、お小遣いにもならないというのが正直な感想ですよね。
ですから、少しくらいリスクがあっても金利の良い定期預金を選ぶ人は増えています。
リスクがあるからメリットもあるわけですが、やっぱり実際に契約してお金を預ける時には、契約内容をしっかり理解して、「本当に自分に合っているかどうか」を確認しておくことが大切だと思います。
『楽天エクステ預金』のように、定期預金の預け入れ期間内の解約には手数料を取られる銀行も多いですし、ネット銀行だと、契約内容が分かりにくく感じることもよくあります。
定期預金で後悔しないためには、数字だけに惑わされて即決せず、色々な商品と比較してみることがおすすめです。