1人暮らしなのに無職になってしまったら…毎月の生活費や家賃、光熱費など、どうやって捻出しようか焦ってしまいますよね。
仕事って合う合わないがありますし、職場でパワハラやセクハラがある場合には、一刻も早くやめざるをえない状況が多々あります。
しかし、1人暮らしだと自分の収入のみで生きていくわけですから、無職になって収入がゼロになると、たちまち生活が滞ってしまうのです。
そんな時、頼りになるのは雇用保険の失業給付ですが、それだけで生きていくのは難しい。
そこで利用して欲しいのが、行政から出る家賃補助の『住居確保給付金』です。
こちらの記事では『住居確保給付金』の条件や金額などを詳しくまとめています。
この家賃補助があるかないかで、無職の期間のお金の心配が全然違いますから、転職の予定があるという人はぜひ知っておいて下さいね。
『住居確保給付金』とは?
『住居確保給付金』とは、簡単に言えば、仕事を失って無職になった人のための家賃補助制度です。
毎月の支出の中でも大きな割合を占める家賃。無職になって収入が無くなることで、家賃が払えず滞納してしまう人も少なくありません。
職を失った上に住む場所まで失うと本当に大変な事になるため、行政から救済措置として給付されるのが『住居確保給付金』というお金なのです。
住居確保給付金を受け取るための条件
住居確保給付金を受け取るためには、下記の全てに該当している必要があります。
- 申請日に65歳未満で、仕事を辞めてから2年以内
- 仕事を辞める前に世帯の生計を担っていた
- ハローワークに求職の申し込みをしている
- 国の雇用施策による給付等を受けていない
仕事を辞めてから2年以内の人で求職活動をしている人なら、基本的には誰でも申請できる制度になっているので、1人暮らしで無職になってしまった人はとりあえず利用してみることをおすすめします。
住居確保給付金の支給要件
住居確保給付金は無職で生活に困っている人のための救済制度なので、お金に余裕のある人は対象になりません。
下記の支給要件に当てはまっているかどうか、チェックしてみて下さいね。
申請月の世帯収入合計額が、基準額(市町村民税均等割が非課税となる収入額の1/12)+家賃額以下であること。(無職で収入が0円であれば問題ありません) |
申請時の世帯の預貯金合計額が、基準額×6(ただし100万円を超えない額)以下であること。 |
ハローワークでの月2回以上の職業相談や、自治体の面接支援などを月4回以上受けている事。 |
住居確保給付金でもらえるお金
住居確保給付金で受け取れる家賃補助は、賃貸物件の家賃に限られます。
1人暮らしをしている人の中には、分譲マンションなどを購入して住んでいる人もいますが、住宅ローンの返済などは対象にならないので注意が必要ですね。
受け取れる金額については住宅扶助特別基準額の範囲内で支給されますので、家賃全額というのは難しいかも知れませんが、何割かを負担してもらえるだけでも有難いですよね。
住宅扶助特別基準額とは?
住宅扶助特別基準額は、困窮者が最低限度の生活を維持するために給付されるお金の基準となる金額の事です。
金額は世帯人数や住んでいる地域によって違いがあります。(東京都1級地に1人暮らしの場合は53,700円)
詳しくは厚生労働省のホームページで確認して下さいね。
住居確保給付金が受け取れる期間はいつまで?
住居確保給付金は職を失った人のための一時的な家賃補助なので、受け取れる期間は3カ月までと、やや短めになっています。
3カ月以上無職が続くと生活も困窮してきますから、無職期間は3カ月くらいまでが限界と言えるのかも知れませんが、なんだかんだとバタバタしているうちにあっという間に過ぎてしまいそうで怖いですね。
ただ、真面目にハローワークに通って求職活動を続けている人は、支給期間を特別に延長してもらうことができ、最大で9カ月まで住宅確保給付金を受け取る事が出来ます。
良い仕事に巡り会うまで時間がかかってしまうこともありますが、求職活動をしている以上は家賃補助が受けられると、安心して仕事探しができますね。
住居確保給付金の申請はどこですればいいの?
住居確保給付金の申請は、住んでいる地域の自立相談支援機関が窓口になっています。
地域ごとに受付をする窓口が異なる場合もありますが、市のホームページを見ると詳しい内容が記載されています。
申請を考えている人は、まずはお住まいの地域の市区町ホームページを確認して下さいね。
雇用保険の失業給付もしっかり受給しよう
無職になった時には住宅確保給付金と一緒に雇用保険の失業給付もしっかり受給してお金の心配を減らしましょう。
雇用保険の失業給付は職を失った人が次の仕事を見つけるまでの期間に支給される給付金のことで、以前は『失業保険』と呼ばれていました。
失業給付を受け取る条件
失業給付は、仕事を辞めるまでの2年間で1年以上雇用保険に加入していることが条件になっています。
正社員や期間社員になると勝手にお給料から引かれて半ば強制的に加入させられているはずですが、転職などが続いて1つの会社の在職期間が短くなっている人は、トータルで1年以上加入しているか計算してみてくださいね。
雇用保険の加入期間のほかにも、失業給付を受給する条件がもう一つあるのですが、それは「求職活動をしているか?」ということ。
つまり、働く意志があるかどうかですね。
これは住宅確保給付金と同じで、前提条件として「次の仕事までの救済措置としてのお金」なので、求職活動をしていない人には支給されないのです。
無職でも働く気持ちがあれば受給できるお金がある!
住宅確保給付金も雇用保険の失業給付も、「無職になったけど仕事を探している」という人が貰えるお金です。
このお金があれば焦らずに仕事探しができますし、無職だから家賃が払えない…電気が止められた…なんていう困窮状態に陥らずにすみます。
仕事を失って無職になった時は、仕事探しと並行して雇用保険や住宅確保給付金の申請をしっかり行ないましょう。
1人暮らしだと節約次第で生活費は抑えられる気もしますが、それでも、将来のために無理は禁物です。
貰えるお金はしっかり貰って、安心して新しい職場に向かいたいですね。