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いじめ対策!子供がいじめにあった時にやるべきこと

子供の学校内でのいじめが社会問題化する中で、被害を受けている児童・子供をどう救い出せば良いのか。頭を悩ませる保護者も多いと思います。

閉鎖的な学校生活の中で子どもがいじめに巻き込まれていたらどうすれば良いのか、また、いじめられて落ち込んでいる子どもの心をどうケアすれば良いのか、保護者にできることを考えてみました。

目次

子どもはなぜSOSを発信できないのか

学校の中ではひどいいじめを受けて、精神的に追いつめられている子供でも、家の中では普段と変わらない様子を見せることがほとんどです。

それはもちろん、「親や兄妹に自分がいじめられていることを知られるのが恥ずかしい」という気持ちもありますし、「親に知られて話が大きくなり、学校に相談に行かれてしまうと、結果的に自分が報復を受けるのではないか」という恐怖感も強いと思います。

しかし、それ以上に、「自分にとって唯一の「安息の場」である家庭の中にまで、いじめられているという事実を持ち込みたくない」「家の中でまで『いじめられっ子』というポジションを受け持つのは耐えられない」という、子供の切実な想いが、家族にいじめられていることを打ち明けられない一因になっているケースもあるのです。

いじめられている子どものサインを見逃さない

子ども自身が素直にSOSを発信できなくても、毎日我が子と向き合って変化を見逃さないように気を付けていれば、絶対にいじめのサインは出ています。

子供がいじめられている時にどのような変化が出るのか、下記にまとめました。

いじめられている子供が出すサイン

  • 朝、なかなか起きられなくなった。目が覚めているのに布団から出てこないことがある。
  • 登校前に腹痛や頭痛を訴えることが多くなった。
  • 食欲が無い。食事中に話をしようとしない。
  • 学力が落ちて、勉強に身が入っていない。
  • 以前は遊びにきていた友達が、顔を見せなくなった。
  • 登校前はつらそうだったのに、下校後は驚くほど明るい様子をみせる。
  • 学校の話題を避けるようになった。
  • 机まわりや学用品の片付けができず、乱雑に扱うようになった。
  • 目を合わせて親子で話をする雰囲気を作りにくくなった。

これらは、まだいじめが表面化する前段階に、子供が家庭の中で見せがちな変化です。他にもいじめの深刻度によって、子供のサインは変わっていきます。

政府公報が公開している「いじめのサイン」についての情報がありますので、そちらも参考にしてみて下さい。

 子供がいじめられていたら真っ先にすること

 自分の子供がいじめられている。それが事実であるとはっきりした時、保護者の心は大きく動揺します。

大切な我が子を加害者に傷つけられたという怒り、今まで気付いてあげられなかった自分への悔しさ。そして、つらい状況の中でも自分のことを頼ってくれなかった子供に対しては、場合によっては虚しさを感じてしまうこともあるかも知れません。

しかし、子供は子供なりに、苦しい状況の中でも家族を巻き込まないように、1人で耐えていたのです

子供がいじめられていることが分かったら、とりあえず子供の全てを受け入れてあげて、「もう大丈夫だよ」「あとのことは任せて良いからね」と、安心させてあげましょう。

気持ちに余裕を持って対処する

 我が子がいじめを受けていると知った時に、「この子は昔から弱虫な所があるから」「人に合わせられず、周囲をイライラさせることもあるから。」もしも、そのようなことが頭をよぎったとしても、絶対に口に出さないで下さい。

いじめられて苦しんでいる子どもの中に、「いじめられる原因」を見出す必要はありません。

どのような場合においても、「いじめは絶対に許せない」というスタンスを崩さず、いじめられていた我が子に対しては「あなたは何も悪くないよ」と全面的に擁護してあげましょう。

「強くなれ」は絶対に言ってはいけない

「おまえももう少し強くならないと」「頑張ってやりかえしてみろ」

子どもがいじめられている時に親が言ってしまいがちな言葉ですが、たとえ励ます意味であっても、これは絶対に言ってはいけない言葉です。

 やられている側の親としては、ついつい我が子にはっぱをかけたくなる気持ちは理解できます。

しかし、いじめが原因で自殺している子供の中には、親にいじめを相談したり、何かのきっかけで親がいじめを知ることとなった時に、「もっとしっかりしろ」といった類いの言葉をかけられ、最終的に死を選んでいることがよくあるのです。

 反撃したくてもできない

「いじめっ子にやりかえしたい」「もっと心を強くしたい」そんなことは、親に言われなくても本人が一番願っていることです。

願っていても強くなれないから、結果的にいじめに遭ってしまっているのです。

そんな気持ちの時に「強くなれ」と言われたら、どれだけ苦しいか、どうか考えてあげて下さい。

いじめられている子供にかけるべき言葉

 子供がいじめられていると分かったら、できるだけ取り乱さず、落ち着いて対処しましょう。

まずは、これまで1人でいじめに耐えてきたことに対して「よく頑張ったね」と、優しい言葉をかけてあげて下さい。

 ここまで1人でガマンしていたことを、まず認めてあげる

「今まで本当につらかったね。よく頑張ったね」

「ずっと気付いてあげられなくてごめんね」

 もう心配は無いよと伝えて安心させる

「これからは、お父さんお母さんが一緒に考えて、あなたを守るからね」

「絶対に味方だから、最後まで解決してあげるよ」

 

子供にこうした言葉をかけた上で、具体的にどのようにいじめを解決していくか、さまざまな視点で考えていきましょう。

 いじめを解決するためのステップ

 閉鎖された学校の中で生じた問題に、外部の人間である保護者が立ち入っていくのは、想像以上に大変なことです。

まず第一に、学校側が保護者に対して真正面に向き合ってくれないことも多いですし、個人情報などを逆手にとり、こちらが要求した情報をほとんど伝えてくれない場合もよくあります。

また、担任もいじめの事実はしっかり把握しておきながら、「そのようなことは聞いたこともありません」と、平気な顔で否定してきます。

子供のいじめを解決しようと学校と話し合いを重ねても、学校側が真摯に向き合ってくれない場合、保護者や本人だけがうそつき呼ばわりされて心身共に疲れ果ててしまうことも多くあるようです。

学校とスムーズに連携する 

こうしたいじめ問題で学校と加害者側の子供や保護者と話し合いをする時、スムーズに解決に導くポイントを下記にまとめました。

 話し合いをする前に文書化しておく

 いじめをした子供の名前、いつ、どこで、誰が、どのようなことを行なったのか。子供から出来るだけ詳細に聞き取り、必ず記録しておきます。

学校内の問題が明るみになりにくいのは、学校の中には生徒と教師しかいないため、決定的な証拠をつかむことが難しいからです。

子供のいじめを相談した時に、教師やクラスメイトが全面的に協力して、証言してくれれば良いですが、ほとんどの場合、真逆のことが起こります。

「わたしは知らない」「見かけたことはない」平気でそうした言葉を言われることもあると想定しましょう。

話し合いの場所で言葉だけで説明するよりは、これまでに聞き取った内容を文書化しておく方が、何倍も信憑性が増します。実際に学校と話し合う前に作っておいて下さい。

 話し合うのは校長と

 いじめについて相談があると伝えると、まずは担任や学年主任が窓口となり、3者で話し合いが行なわれることが多いです。

でも、今までいじめを黙認、あるいは何とかしようとしながらも解決できなかった担任と、改めて話し合いを持ってもあまり意味がありません。

最初に「校長先生との面談を希望します」と、きっぱり伝えましょう。

できれば録音を 

実際に話し合いが始まる時には、学校側、加害者側とのやりとりは録音しておいた方が良いでしょう。

相手の態度しだいでは弁護士や警察に相談に行かなくてはいけない可能性もあり、経緯を整理するためにも、相手がどのように言ったかというのは、できるかぎり記録しておきましょう。

録音しておいた上で、話の要所要所でメモを取るようにします。

こうした態度を見せることで、「私たちは中途半端なことは許さない。絶対にいじめを解決する」という意思表示ができ、効果的です。

 外部とも連携する

 いじめは学校と保護者だけの話し合いでは解決することが難しく、中途半端な解決で終わってしまった場合、さらに深刻ないじめにつながることもあります。

ですから、本気でいじめを解決するためには、学校外にも助けを求める必要があると考えられます。 

いじめについて被害者側から相談ができる窓口をご紹介します。

 いじめの相談窓口

法務省:子どもの人権110番

子供(こども)のSOSの相談窓口(そうだんまどぐち):文部科学省

本人の気持ちを大切にしながら…

いじめが原因で、転校せざるを得ない状況になったり、学校が怖くなって不登校になってしまう子供が年々増えていますが、そういうケースではいじめられた側の負担があまりにも大きくなってしまいます。

特に不登校になってしまうと進学にも響きますし、いじめ被害が将来にまで影響を与えてしまうのは本当に残念なことです。

いじめを完全に無くすというのは難しい面もありますが、いじめられた時にどのような対応をするかで子供の未来は変わります。

できるだけ子供に負担をかけない方法で、大人の話し合いで解決できることが1番良いのではないでしょうか。

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