老いた親と一緒にいるとなんだかイライラして不愉快になることはありませんか?
親の動作や言動にストレスを感じて、一緒にいるのが苦痛になること。実は、よくあることなのです。
自分のことを育ててくれた親に対してストレスを感じるのは親不孝かも…と思ってしまいますが、お互いに人間同士、そんなにうまくコントロールできるものではありません。
こちらの記事では親にイライラする時の対処法をまとめました。
どうして親にイライラするの?
親に対してイライラする原因ですが、おそらく、きっかけは些細なことですよね。
でも、その小さなきっかけによって、怒りや憎しみに火がついてしまったり、なんだかイライラして気まずくなってしまったり。
そうなる時には、子供側の心の奥深くに親に対するわだかまりが残っている可能性があります。
子供の頃の記憶が親へのわだかまりになる
たとえば、これまでに親からされたことで、下記のようなことはありませんか?
- 体罰を与えられた
- ひどい言葉を言われた
- 性的虐待を受けた
- どこかに置き去りにされた
- 家に子供を置いたままいなくなった
- 自分の秘密を親戚や学校に言われた
- 大事な約束を破られた
- 嘘をつかれた
- 隠していたことを周囲にバラされた
- 恥をかかせられた
- 助けて欲しい時に無視された
- 友達や恋人に暴言を吐かれた
- 金銭的に迷惑をかけられた
このようなことがあると、子供の心の中に親への不信感や嫌悪感が芽生えて、些細なことでもイライラするようになります。
過去の記憶は修正したり無かったことには出来ない為、一度親に対して「許せない、嫌いだ」という気持ちになってしまうと、関係を修復することはかなり難しいです。
しかも、親の側では全くそのことを覚えていなかったり、悪いことをしたという意識が一切ないことも少なくありません。
そうなると、子供はイライラしたり不愉快になっていても、親はその原因が自分にあるとは思わずに、余計に子供に対して厳しい態度を取ることもあるのです。
親へのわだかまりを整理する方法
親への嫌悪感や不信感を解消することは簡単ではありません。
長年ガマンしてきた親への不満を解決出来れば良いですが、親に伝えた所で、誤ってくれる保証はないのです。
それどころか、逆ギレされて険悪になって、その後の親子関係がギクシャクする可能性も高いです。
子供の気持ちとしては、老いていく親に対してイライラしたりストレスを感じるのは嫌だという思いが強いですよね。
いずれは自分が親の介護をしなくてはいけな場合、ストレスを感じる相手を介護するのはつらいので、どこかのタイミングでわだかまりを解消しておきたいと考えるのは当然です。
しかし、親の側には「もう終わったことで文句を言われたくない、自分の子育てを子供から否定されたくない」という意地があるため、素直には聞き入れてもらえないことの方が多いのです。
親への不信感は自分の中で消化するしか無い
私自身、子供の頃に親から虐待を受けたり、複雑な家庭だったので迷惑をかけられることも沢山ありました。
大人になるまでの間に、親からされたことや言われたことで傷付いたことは数知れず。
親の顔を見るとどうしても嫌な記憶が蘇ってイライラするので、わざと避けて会わないようにしていたこともあります。
親の体調が悪くなり、定期的に世話をしにいかなくては行けなくなった時、一緒に過ごす時間がとても苦痛でした。
でも、もしも親に対して「あなたのせいで傷付いた」と伝えた所で、きっと何も変わりませんし、逆に「私も大変だった」なんて言われて、子育ての苦労話を延々と聞かされる可能性もありました。
ですから自分を守る為にも、親には何も伝えない方が良いという結論に至ったのです。
年老いてから何を言われても人間は変わりませんよね。
それなら、わだかまりを持っている子供の方が頭を切り替えて、自分の中で消化して前向きになるしか方法はありません。
親にイライラするなら無理に会わなくて良い
私が親に対してしていたのは、極力顔を合わさないこと、でした。
定期的に食事の世話や掃除などを兄妹で分担していたのですが、用事が終わったらさっさと帰るようにしたり、私の番の時はお金を出してヘルパーさんに来てもらったこともありました。
もちろん、一緒の時間は会話もしますし、傍から見ると仲良しの親子に見えていたかもしれません。
でも、自分の中で「親とは必要以上に関わらないでおこう」というのは随分前から心掛けていたので、一緒の時間を減らしたことでストレスは軽くなりました。
親へのイライラが苦しいと感じている人は、私のように、一緒にいる時間や会う回数を最低限に減らしてみることをおすすめします。
連絡があっても仕事や子育てが忙しいということにして、できるだけ会わないように、親のペースに巻き込まれないようにするとストレスが軽くなります。
親を施設に入れると心が軽くなった
私は数年前に80代の母親を介護付き老人ホームに入れたのですが、それで負担がなくなり、心が本当にラクになりました。
お金がかかるので兄妹は躊躇しましたし、みんなで世話をしたほうが良いのではないかと言う意見が出たことも何度もありました。
でも、私自身はもう親のことでイライラするのは無理で、関わりたくない気持ちが大きかったのです。
そこで無理のない金額で入れる施設を探して、母親も気に入るような設備があることを本人に伝えて納得させました。
施設に入ると職員さんが手厚く見てくださいますし、私達子供にもこまめに連絡をくれて母の様子をしらせてくれます。
母も1人暮らしの時よりは楽しそうに過ごしているので、思い切って良かった…と思いました。
1人の母を放置するのは罪悪感がありますし、関わるのはイライラするしで悩んでいた私にとっては最善の方法だったと思います。
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